コラム

Column

中小企業の経営者のための事業承継のサポート体制とは

平成26年度における日本の企業約382万社の内、中小企業は約381万社と99%を占めています。そのように圧倒的多数を占めている中小企業の円滑な運営は日本経済に欠かせないものとなっています。現在、中小企業には経営者の高齢化という課題が大きくのしかかってきておりますますが、事業の承継については、従来の親族内の承継が困難になってきており、親族外への承継、あるいは、社外への承継と後継者選定に苦慮してきている中小企業経営者が多くなってきています。そこで、国としては事業承継の支援体制の充実を図ってきています。
経営者が事業承継を考えるにあたって専門的なアドバイスやサポートが受けられる体制として、国の支援機関には、よろず支援拠点や事業引継ぎ支援センターなどがあります。身近な支援者としては、経営者が加入している商工会や各都道府県の商工会議所や近隣の金融機関などがあります。専門的な支援者としては、税理士や弁理士や公認会計士や中小企業診断士などがあります。中小企業の経営者は、それらの相談窓口に相談すると、国の支援機関は専門的な支援者と連携し、専門的な支援者は身近な支援者と連携を行い、経営者の事業承継をサポートすることになります。
国の支援機関であるよろず支援拠点ではどのような業務を行っているのでしょうか。事業承継に関する具体的な事例としては、事業承継を見据えた事業の改革として下請け事業からの脱却や経営手法の変革として価格から価値への決断による全国展開した成功例や老舗旅館が経営危機を経営資源とIT化で黒字を達成した例などがあります。
また、将来の事業承継を見据えた事業承継診断というツールを中小企業庁が提供しています。このツールは、事業承継ヒアリングシートとして提供されており、内容としては、10年後の会社の夢を語れる後継者の有無、後継者候補者へ経営を託す意思の確認の有無、後継者教育やヒトやモノや技術の引継ぎの具体的な計画の有無、従業員や顧客や取引先との間で事業承継への理解や協力を得られているかどうか、事業承継への準備の有無、事業承継についての相談先の有無、などといった具体的な質問事項について、支援機関と相談しながらこのヒアリングシートのそれぞれの項目に、はい、いいえ、の回答をしていき、その結果をもとに事業承継を進めていくことになります。