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事業承継の納税資金の捻出方法とは

事業承継後の後継者に対しては、自社株式や事業用資産について相続税が発生します。その相続税の納税資金を捻出する方法について考えてみます。
捻出方法には、金庫株の活用、退職金の活用、生命保険の活用、などがあります。具体的に詳しくみていきましょう
金庫株とは、自己株式と呼ばれるもので、株主総会の決議が必要なのですが、その会社が発行した自社株を発行した後でその会社自身が自社株を取得して、会社として保有している株式をいいます。現経営者が元気なうちに自身が持っている自社株を会社に買い取ってもらうことで、経営者が亡くなり後継者がその会社を継いだ時には、経営者が持っている自社株を相続する必要がないので税金を払う必要がなくなります。また、別の株主から自社株を会社が購入する場合、自社株を購入した株主への課税には軽減措置が取られていますので、分散している自社株を集めやすくなります。自己株式は、2001年の商法の改正により、経営基盤の強化や事業承継の円滑化や敵対的買収に対する防衛が可能となるという点から導入されましたが、いくら資金の手当てがつくからといっていくらでも自社株を購入することはできません。そのために、財源規制というものが行われていて、余剰金以上の自社株の取得はできないことになっています。
退職金の活用とは、経営者が会社から退職金を受け取る場合には、その退職金を使って老後の生活資金として使用し、その残りは相続財産として、相続税の納税資金として使用できることになります。また、経営者が死亡時に会社に在籍していた場合には、死亡退職金が相続人に支払われることになることから、その資金を使って納税資金とすることができます。死亡退職金には非課税枠が設けられています。経営者の死亡に伴って会社側から弔慰金が支払われる場合には、弔慰金は相続人に支払われることになり、弔慰金は相続税の非課税の財産として受け取ることができます。
生命保険の活用とは、経営者が生命保険に入っており、死亡保険金の受け取りを相続人とした場合には、相続が発生した時点で、生命保険料が相続人に入ることになります。この生命保険料を納税資金に充当するための現金の一部または全部を活用することができます。死亡保険金についても、死亡退職金と同様に非課税枠が設けられています。