コラム

Column

事業承継の後継者の選び方および教育方法について

中小企業の経営者に後継者育成期間のアンケートを取ったところ、後継者が決まったとしても5~10年かかるという回答が半数を占めている結果となっていて、最近の後継者選びは、親族内からのなり手が困難となってきているために、親族外の社内の役員や従業員から選ぶケースが多くなってきています。後継者を選びポイントとしては、経営ビジョンや意欲や覚悟や経営者としての能力などの判定基準を明確にして決めることが後々のトラブル防止につながります。そのためには、親族内で選ぶ場合には親族の意向をよく確認し、親族外で選ぶ場合には人望の厚い人を選ぶことが必要となります。
後継者が決まったとして、その教育方法には、いろいろな事柄があります。経営実務はもちろんのこと、経営理念や経営方針についても現経営者からしっかり受け継ぐためには、詳細なコミュニケーションを行う必要があります。教育方法には、社内で行うものと社外で行うものとがあります。社内で行うものとしては、社内の全般的な知識と経験を習得させるために各部門のローテーションを行います。後継者を役員などの責任ある立場につけることによってある程度の権限移譲を行い、意思決定やリーダーシップを発揮する機会を与え経営に対しての自覚を持たせるようにします。最終的には、経営者自身が直接指導することで、経営のノウハウを身に着けさせることになります。社外での教育方法としては、他社で勤務させることで人脈を作ったり、他社の経営手法を学んだり、といったことを経験させます。子会社や関連会社があれば、その経営を任せることで、経営者としての責任感を持たせることができます。また、多くの後継者向けの外部セミナーが開催されていますので、そのセミナーで経営者としての必要な知識の習得や経営戦略やマーケティングなどの手法を学ぶことによって、新しい経営者としての会社の事業の発展に貢献する一助となります。次期経営者として後継者が習得する必要のあるスキルとしては、事業運営に必要なものには、経営指標の見方、企業関係の法務、人事や労務の知識、税金対策、コンプライアンス、企業の存続・発展に必要なものには、世の中や業界の動向や予測を踏まえた経営環境の分析能力、経営戦略やマーケティング戦略の分析・立案・実行能力、利益や資金計画の策定能力、リスクマネジメント、などがあります。