コラム

Column

事業承継の税負担について

経営者が亡くなって後継者が事業承継をする場合の税負担はどのくらいかかり、その軽減策はあるのでしょうか。
例えば、自社株式7億円を後継者が取得した時、他に相続人がいない場合の後継者の納付税額は、約3億円となったケースがあります。ここで押さえていきたい制度としては、相続税の納税猶予の制度というものがあります。この制度は、後継者が取得した自社株式の80%部分の相続税の納税が猶予・免除される、となっています。この制度を利用した場合の税額は約4,000万円となり、2億円以上もの納税免除を図ることができました。この制度の納税猶予を受けるための主な要件として、中小企業者であること、上場企業でないこと、資産管理会社ではないこと、などとなっています。また、亡くなった経営者が会社の代表者であったこと、亡くなる直前に現経営者と現経営者の親族などが保有している株式が総議決権数の過半数を有していて、筆頭株主であったことが要件となります。また、後継者となる人の要件として、相続開始時に後継者と後継者の親族などが保有している株式が総議決権数の過半数を持っており、後継者が筆頭株主であることです。また、相続開始までにおいてその会社の役員になっており、相続開始から5ヵ月後には代表者である必要があります。
贈与税の税負担が軽減される特例として、現経営者が生前に後継者として決めた人が取得した自社株式に対応する贈与税の納税について猶予・免除されるという仕組みがあります。この特例には、相続税と同様の要件があるほか、贈与される後継者は贈与時時点で20歳以上、贈与される直前に3年以上役員であること、贈与税の猶予・免除が認定されるまでには会社の代表者になっていること、も挙げられています。
相続が開始された後の8ヵ月以内に申請を行い、経済産業大臣の認定を受け、また税務署への申告を行うことが必要です。納税猶予開始後の届け出義務として、年1回5年間に渡り経済産業局へ年次報告書の提出、税務署も同様に継続届出書の提出、を行い、5年経過後以上は、税務署へ3年に1回継続届出書を提出する必要があります。
贈与税の特例は、翌年の1月15日期限で申請を行い経済産業大臣の認定を受ける必要があり、税務署にはその認定書と贈与税の申告書等を提出していきます。翌年以降も、相続税の特例と同様の手続きを行っていくことになります。