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事業承継に与える顧客・仕入先・金融機関などへの影響は

事業承継に与える顧客・仕入先・金融機関などへの影響について見てみましょう。
顧客への影響としては、長い間取引している場合には取引額が大きいほど事業承継するタイミングが気になるものです。それは、経営者が変わったことによって、顧客には長年問題となっていなかった製品の質や使い勝手が、事業承継の機会に変わらないかということです。顧客にとって製品が変化することで、自社の製品の品質や仕様が変わってくることになり、その修正については大きな問題になってくるからです。後継者は事前にお客さまと意思疎通を良く取り、製品の品質や仕様を含めて従来通り変わらないという説明を尽くして顧客に納得してもらうように持って行く必要があります。
仕入先への影響としては、事業承継のタイミングで、後継者が前経営者と違った考えのもとで、仕入商品の見直しを考えていた場合に、従来の仕入先の商品の仕様が満足しないものになった場合には、大打撃を受けることになり、事業承継のタイミングは特に神経をすり減らすことになります。また、前経営者と仕入先との間で慣例的に取引を行っているケースもあり、後継者との間で引継ぎされないまま経営者が変わった場合には、スムーズな業務の引継ぎが行われないことから、自社の売上にも影響を与えることになります。仕入先との円滑に進めるための対策としては、現経営者から後継者に引き継ぐ時間を十分に確保することです。商談に当たっては、現経営者と後継者とが必ず同席することによって、後継者は今までどのように取引してきたかを理解し、自分が経営者になった時にはどのように進めていけばよいかというのを十分に考え実行していくようにする必要があります。その結果、経営者と後継者との意思疎通も図ることになり、スムーズな引き継ぎができます。
金融機関への影響については、金融機関が前経営者の個人の信用から融資を行う場合が多くあり、経営者が変わることにより、金融機関として、会社への融資計画が変わってくる場合もあります。最近は、中小企業の経営者の高齢化に伴い、金融機関としても事業承継に出あう機会も多くなり、金融機関としては事業の柱として事業承継の一つであるM&Aを積極的に提案しているところも出ているので、ノウハウも蓄積されています。