コラム

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事業承継に関する法律とは

中小企業は日本経済の基盤となっており、地域の雇用確保や地域経済の活性化を維持していくために大きな役割を占めています。その中小企業についての後継者問題は大きな問題になってきたことから、2018年4月1日からの税制改正を受け、2016年4月1日から施行されている「中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律等の一部を改正する法律(承継円滑化法)」や小規模企業共済法の一部改正や独立行政法人中小企業基盤整備機構法(中小機構法)の一部改正を受けて、事業承継がよりやりやすくなってきています。具体的には、1. 税制支援、2.金融支援、3.民法の特例、が挙げられます。

1. 税制支援とは、先代経営者の親族が後継者となる場合で株式を相続した時の後継者の相続税の納税を猶予(相続前から後継者となる人が既に保有していた議決権株式等を含
め発行済の完全議決権株式総数の2/3以下の部分)する、親族である後継者が一括で自社の株式を贈与された時の後継者の贈与税の納税を猶予する(贈与前から後継者となる人が既に保有していた議決権株式等を含
め発行済完全議決権株式総数の2/3以下の部分)、という内容です。

2.金融支援とは、中小企業信用保険法の特例として信用保険を拡大して別枠化を行い、株式や事業用資産などの買い取り資金や一定期間必要となる運転資金などの資金調達を支援するものです。また、株式会社日本政策金融公庫法および沖縄振興開発金融公庫法の特例として、後継者の個人に対する融資として中小企業信用保険法の特例と同様となる資金調達を支援します。

3.民法の特例とは、先代経営者が生前に後継者と決めた人が経済産業大臣の確認を受け、また、家庭裁判所で許可された遺留分権利者全員の合意に基づき、先代経営者から後継者へ贈与された自社の株式やその他の一定の財産については、民法の遺留分算定の基礎財産から除外することができるというものです。また、今までは生前贈与後に後継者が頑張って会社の株式の価値を上げたとしても、遺留分の算定に際して相続時点での評価額とされていたものを、後継者が経済産業大臣の確認を受け、また、家庭裁判所で許可された遺留分権利者全員の合意に基づいて、遺留分の算定に際しては合意時に株式の評価額をあらかじめ固定できる制度ができています。